自由の名言

私作る人、僕奪ふ人(F・オッペンハイマー)

人間が生きるために必要な富を手に入れ、欲望を滿足させるには、根本的に對立する二つの手段がある。それは勞働と掠奪である。つまり自分で骨を折つて働くか、それとも他人が働いて得た成果を力づくで奪ひ取るかだ。掠奪とか力づくで奪ひ取るとかいふと、犯…

追剥よりも惡い奴ら(スプーナー)

追剥(おいはぎ)は強盗であること以外を装ったりしない。〔略〕人々をただ「保護する」ことができるよう、その意思に反して金銭を取り上げるのだと称するほど、厚顔ではない。彼は、そのような公言を行うには良識がありすぎるのだ。 ライサンダー・スプーナ…

國家は教育から手を引け(W・フンボルト)

人間の真の目的は〔略〕人間の持つ諸力を最高にしかも最も調和のとれた一つの全体へと陶冶することである。この陶冶の為に自由は、第一の不可欠な条件である。 ヴィルヘルム・フォン・フンボルト『国家活動の限界を確定せんがための試論』より。保守系の「新…

自分の人生を生きよ(ジョブズ)

だれも死にたくはない。天国へ行きたいと願う人々も、そのために死のうとは思わない。けれども、死はだれもが最後に行き着く場所だ。逃れた者はいない。〔略〕時間は限られている。だから無駄にしてはならない。他人の人生を生きてはならない。定説にとらわ…

民主主義をあがめるな(サムナー)

悪徳や激怒が特定の階級だけのものだとか、自由とは貴族や聖職者から権力を奪い取って、それを職人や農夫に与えることのみにあるとか、職人や農夫なら権力を濫用することはないとか考えるのは、何という愚劣でしょう! ウィリアム・グラハム・サムナー「忘れ…

軍事同盟はいらない(ワシントン)

優れた外交方針は、諸外国との通商や貿易を広げながら、できる限り政治的なつながりを持たないことである。 ジョージ・ワシントン「告別演説」(Farewell Address)より。ロン・ポール『他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ』(佐藤研一朗譯、成甲書房、…

不健全な銀行を助けるな(バジョット)

銀行の経営が不健全であれば、今後ともその状態が続くことはたしかであり、政府がそのような銀行を維持・支援すれば、いっそう経営の不健全化が進むだろう。もっとも重要な原則は、現在経営が不健全な銀行に対する援助は、将来の健全な銀行の成立を必ず妨げ…

商業は偏見を癒す(モンテスキュー)

商業は破壊的な偏見を癒(いや)す。そして、習俗が穏やかなところではどこでも商業が存在しているというのがほとんど一般的な原則である。また商業が存在するところではどこでも、穏やかな習俗が存在するというのもそうである。 モンテスキュー『法の精神』…

ハゲタカに氣をつけろ(J・S・ミル)

社会には無数の禿鷹(ハゲタカ)がいるので、弱い立場の人が襲われないようにするには、とりわけ強い猛禽(もうきん)がいて、禿鷹を押さえつける役割を担っていなければならない。だが、禿鷹の王もやはり禿鷹であり、弱いものを餌食にしようとすることに変…