2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【寄稿】タイガーマスクの伊達直人的行為の拡大について

プロレス漫画タイガーマスクの主人公伊達直人を名乗る人物が昨年のクリスマスに前橋市の児童相談所にランドセル10個を寄付したことがメディアによって全国へ伝えられた。これを契機に、全国の自動養護施設等で生活している恵まれない子供への匿名の人物から…

自由の實現

トム・パーマー(Tom G.Palmer)は米國の自由主義的シンクタンクとして知られるケイトー研究所(Cato Institute)で主任研究員を務め、アトラス經濟研究財團(Atlas Economic Research Foundation) でシンクタンクの世界的ネットワークを構築する仕事にも携…

『アメリカの大恐慌』を讀む(15)過少消費説

ロスバードの"America's Great Depression"(『アメリカの大恐慌』)を讀むこの試みは、理論篇である第一部を今囘で終へるのを機に、おしまひとする。大恐慌の經緯を具體的に追ふ第二部以降の内容は、今後、シリーズ「大恐慌の眞實」の中で紹介していきたい…

【寄稿】地方分権(decentralization)を越えて無政府主義(anarchism)の実現へ

近年地方分権についての議論が花盛りである。民主党の某幹部の説明では地方分権とは中央政府の保持する権力を地方自治体(地方政府)へ委譲することをいうらしい。しかし既に述べたように権力(right)の唯一の保持者は個人であるから、この委譲とは権力では…

『アメリカの大恐慌』を讀む(14)過剰生産説

ここからロスバードは、オーストリア理論以外のいくつかの景氣理論を俎上に載せ、批判を加へてゆく。過剩生産説(General Overproduction)不況が「過剩生産」によつて引き起こされるといふ解説は今でもよく聞かれる。だがこれは「まつたくのナンセンス」だ…

【寄稿】人間の権利(Man's Right)について

私はこれから木村貴さんの全面的な助力を得て、リバタリアンの立場から、拙文を時々発表させて頂く予定だが、今回は人間の権利とは何かというトピックスを取上げる。問題のポイントは、人間の権利は福祉優先主義(福祉国家の理念)と両立するか否かというこ…

遠くにありて

「西崎くん。17歳の時つきあってた子って、だれ?」 「……クラブのマネージャーやってた子」 「好きだった?」 「そりゃあ、その時はね」 「もどりたいわね、17歳の時に」 「そうかな、おれは今でいいや。人生やり直すのめんどくさい」 (私は、もどりたい。…

『アメリカの大恐慌』を讀む(13)賃金率と失業

賃金率と失業(Wage rates and unemployment)ケインズ派は、賃金率には「下方硬直性」がある、つまり下がりにくいと想定してゐる。America's Great Depression作者: Murray N. Rothbard出版社/メーカー: www.bnpublishing.com発売日: 2008/12/30メディア: …

リンク集

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ハイパーインフレはあり得ないか――『日本が破綻しない10の根拠』を斬る(3)

最後はもう一度ハイパーインフレについてだ。 【07】年率1万3000%の物価上昇など、起こしたくても起こせない! 政府が大量のカネを刷る一方で、人々がそのカネを信用できなくなり、カネを受け取つたら即坐に店に走り、先を爭つて物と引き換へる(物を買ふ)…

國家は死なず、めでたしめでたし――『日本が破綻しない10の根拠』を斬る(2)

【03】投資家たちは自らの判断で、日本国債を大量購入している 投資家が自分の判斷で國債を買つてゐることは事實だ。しかしそれを正しいと思ひ、「喜んで国債を買う投資家たちこそ正常」とほめたたへるのなら、別の箇所で「リスクを採らない銀行、企業貸付を…

「政府の資産」は誰の資産か――『日本が破綻しない10の根拠』を斬る(1)

別冊宝島『図解でわかる! 日本が破綻しない10の根拠』(宝島社)を買つて來た。表紙に「日本は強い!」「これを読んで日本に自信を持とう!」「日本は必ず復活する!」と力強い文句が竝んでゐる。もし私の性格がもつと素直なら、これだけで將來への不安が吹…